「不良男」が魅力的なのはなぜ?心理学が示す3つの理由
9/12(火) 14:00配信
Forbes JAPAN
反抗的で、謎めいていて、起伏の激しい人物に魅力を感じたことはあるだろうか?そうだとしても、それはあなただけではない。人は大昔から「不良男」に魅了されてきた。
危ないことは十分わかっているのに、多くの男女が「問題児」に対し抗いがたい魅力を感じる。いったい、不良男の何がそれほどまでに魅力的なのだろうか?
以下に、不良男が持つ魅力の秘密を3つ紹介しよう。
■1. 自信とうぬぼれの微妙な境界線
不良男の魅力の大部分は、彼らが放つ自信のオーラにある。パートナー選びでは、相手の持つ自信は通常、健全な特性となるが、本物の自信と不安に根ざした偽りの傲慢さを区別することが重要となる。
前者は感情面での自立を特徴とする一方、後者は「お前なんか必要ない」という態度によって見分けることができる。これは、直感に反して人々を惹きつける。無骨で、何事にも動じないように見えるこうした性格は、その裏にソフトな側面が隠されている可能性をにおわせることで、人々を惹きつける。この魅力は、反抗的、衝動的、頑固さといった他の好ましくない特徴と同様、スリルを約束するものになる。
学術誌European Journal of Personalityに発表された論文では、人は性別にかかわりなく、ナルシシズムのある人に対して交際相手としての大きな魅力を感じることが示されている。この魅力は短期的な恋愛において特に顕著であり、相手を追い求めるスリルや、手に入れにくいものに掻き立てられる興味が重要な役割を果たしている可能性がある。
不良男への魅力は、難しいが熱中できるパズルやゲームに例えることもできる。このような複雑な人物を「正す」ことや「手なずける」ことに満足感を得て、その硬い殻を打ち破って中にあるはずのソフトな内面を明らかにすることに、自分の存在価値を見出す人もいるかもしれない。
さらに、常に周囲の承認を欲しているような人は、こうした人を追いかけることでその欲求を満たせると思い、さらに大きな魅力を感じるかもしれない。
■2. 愛と憎しみが混ざり合う魅力
他人に翻弄されたり、混沌とした人間関係に耐えたりすることを楽しむ人はいないが、人は「ワルい男」がしばしばもたらす感情的な混沌に無意識のうちに引き寄せられる。不良男は、人に対して良い扱いと悪い扱いを繰り返す傾向があり、これは相手にストレスと同時に快感ももたらす。
このような混沌を無意識的に求めてしまう理由は、その人の幼少期の経験や、社会規範、あるいは過去の人間関係に根ざしている可能性がある。
こうした魅力の核心にあるのは、人から一定期間にわたり悪い扱いを受けた後に生じる、愛情の「断続的な強化」だ。言い換えれば、自分のことをまるで透明人間のように扱っていた人から突然、自分が人生で最も重要な人物のように扱われると、その魅力はさらに強まる。この断続的な強化という心理現象により、クモの巣にかかった獲物のように相手への魅力にからめとられていくのだ。
学術誌Journal of Social and Personal Relationshipsで2022年に発表された論文では、断続的な報酬が、虐待の被害者と加害者の間に形成される深い感情的つながりである「外傷的絆(トラウマティック・ボンディング)」を生じさせる可能性が示された。外傷的絆は虐待の反復によって生じるもので、報酬と罰の予測不可能な組み合わせが、複雑かつ強固な感情的絆を生み出す。
こうした理由で、人は不良男との愛と憎しみの関係にとらわれてしまうのだ。ピースがピタリとはまることは決してなかもしれないことがわかっていながらも、複雑なパズルを解こうとせずにはいられないのだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d175156107306ef730ea0ab2b6aaf93cef3fd462
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